2015年2月11日水曜日

ヒッチハイクは俺のが先(放浪記その5)

これまでの内容はアメブロで書いておりまして。タイトル「空港」からのものでごじゃります。こちらから

http://s.ameblo.jp/wataken222

トボトボと歩きながら車が通る度に親指を立て手をあげていた私を馬鹿にしながら通りすぎていく若者の車。ここは日本ではないのでリアクションもハッキリしていて逆に気持ち良かった。

別にあまりのショックに精神的Mになった訳ではない。ただ同情されながら冷静な真顔でスルーされるよりハッキリと馬鹿にされたほうが気持ちいい場合もあるというこどだ。

何故か馬鹿にされているのに笑ってしまった。

油断していると1台の車が5メートルぐらい前に止まった。うれしいのとこわいのと不思議な感じのまま車に近づくと助手席を開けて30代ぐらいのカナダ人がサングラスをカチューシャにして顎で「乗れよ」とアイズしてきた。僕はサンキューといいバンクーバーに行きたいと告げて車は走り出す。

やってみないとわからないことってこの世の中には死ぬほどあると思うけどヒッチハイクもまさにで、とにかく会話しなきゃならないのだ。英語がまともに話せない僕は必死に話しをして今までの経緯やこれからどうするかなんかを伝えた。彼は見た目より優しい人で、かなり心配してくれた。何も食ってないだろといい、途中お店に寄ってサンドイッチをおごってくれた。物凄く美味しかったしなによりこの優しさが美味しかった。僕は何度も頭を下げて感謝を表現すると、どうってことないよ。カナダ人がお前の荷物を盗んだけどお前を助けるのもカナダ人の俺なんだよ的なよくわからない英語で言われてまた頭を下げた。

でも彼はバンクーバーの方向に途中まで乗せていくと言われ隣の村で下ろされた。気をつけろよと言われ彼と別れることに。

僕はまたテクテク歩きながら親指を立て手をあげていた。日も暗くなり公園が近くにあったので公園のベンチで寝た。空が綺麗だった記憶がかすかにある。でもやっぱり疲れていたんだろう自分でも信じられないぐらいグッスリと寝ていた。

太陽が登って眩しくなって自然に起きた。現代社会ではなかなかできないナチュラル起きだ(笑)なんかいい。なにがいいかと聞かれてもちゃんと答えられないが絶対になんかいいのだ。

僕はまた太い道路をテクテク歩き、ヒッチハイクを試みる。それからバンクーバーに到着するまで全部で10台の車に乗り、奇跡的に全員いい人で最後の人は家にまで泊めてくれた。奥さんは凄く嫌がっていたが(笑)当たり前だ。

バンクーバーに着いてアレ?って思った、10台のヒッチハイクの経験で知らず知らずにある程度ヒアリングも会話もできるようになっていた。今までレロレロ繋がって聴こえていた英語が今じゃ単語がぶつ切りにハッキリと聞こえるではないか! 会話も死ぬほどした。毎回、車が変わる度に同じ話しを繰り返したのだ。どっからきたのか?日本人がなんでヒッチハイクなんだ?なんて運のないやつだ。これを、飲め、これを、食べろ。まるで田舎のお祖母ちゃんの家に遊びに行ったかのような振る舞いと、ひたすらに繰り返される同じ質問と同じ台詞を10回もし、トータルで一週間ぐらいかかった。こんなハードな教育はないだろ、1回も日本語は使えないジョウキョウだからね、人間の脳は素晴らしくできているのだ。

最後にお世話になった人はバンクーバーに住んではいるがかなりダウンタウンより離れていてUBCというデカイ大学のそばだった。

バンクーバーの外れと言ってもカナダ第三の都市。殺されるリスクは大幅にあがるので野宿は辞めて近くのユースホステルに向かった。僕はユースホステルの従業員の人に交渉した。「掃除でもなんでもするから一晩だけただにしてくれと」さすがにすぐには承諾してくれなかったが何度も何度も頼むと「オーライ」と言ってモップを持ってきてくれたのだ。

ゴシゴシモップで掃除していると、不思議と宿泊している旅行者が僕の周りに集まってきて不思議そうに首をかしげながら、「なんで君は掃除してるの?」と聞いてきた。

一連の話しを調子に乗ってスラング混じりで話すと何故かウケてしまい気付いたら5~6人に囲まれていた。

するとホステルの玄関近くで40代ぐらいの男が「誰か?働きたいやつはいないかあ?」と言いながら歩いているではないか。僕を囲っていた連中が「お前働けよ!」といって僕をその男につきだすように押してきた(笑)他の旅行者も冷やかし半分手をあげて彼の話しをきくと夕方から近くの大学(UBC)でメタリカのliveがあるらしく、コーラ売りのバイトだった。

希望者全員が働けるわけではなかったが、運よく働けることに。マイクロバスでlive会場へ向かった。

場内は異様な空気になっているではないか(笑)

この流れは一体どこからくるのかよくわからないまま、気が付いたらメタリカのlive会場でコーラを売っているのだ。

意味がわからんし意味をわかれと言われても無理だろう。とにかくバイト代45ドル。

そんな大金久しぶりに手にした(笑)。

僕はそれを握りしめて、カナダに着いて初めて泊まったバックパッカーズに向かうことにした。 

続く

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