2015年9月17日木曜日

本当にあった先輩の恋の話し。

営業時代に知り合った先輩。あまり多くを語らずいつも気難しい顔をしているので取っつきにくい印象を受けた。ある程度の覚悟と勇気を持ってかかってこいよと無言で語っていたようにも思う。

そんな先輩になんの躊躇もなく近づいた僕ですが、後から聞けば珍しい奴もいるものだと気に入って頂いたらしい。

若かったこともありなんでも話しをした。言いづらいことも。そのうち先輩も心を開いて頂き、仲良くなる。

ある日、先輩と二人でカラオケに行った。スーツ姿で男二人が昼間にカラオケボックスという、どの脚本家でも書かないようなシチュエーション。しかも曲を入れずに話しこんでいた。

なんの話しって「恋」の話しだ。どうよこれwww 気持ち悪いなんてもんじゃないよハッキリとキモイんだw

その時、僕は実らない恋をしていてさらに失恋濃厚の流れだった。すっかり肩を落とす僕にコワモテの先輩がなんと自身の恋の話しをしてくれた。これには参った。

先輩とその女の人が知り合ったのは中学までさかのぼる。いきさつまではあまり覚えていないが二人は付き合うことに。中学時代なので些細な喧嘩で別れたりしたらしいのだが、またよりを戻したりを繰り返し高校に上がる。二人の恋は年月を重ねるごとに強い繋がりになりお互いを思う気持ちはどんどん大きくなっていった。

高校時代野球部だった先輩は練習時間が長く、二人が会うのは練習後、日もくれて真っ暗になったグランドのベンチに座って話しをしたりした。

帰りの遅い娘を心配して彼女のお父さんが学校まで迎えにくると、そこには男子生徒とベンチで寄り添う娘の姿。

先輩は全力で殴られた。

しかし、このエピソードは若い二人にとってさらに思いを強くする演出になりお互いいろいろな工夫をする。電話や手紙や交換日記といった昭和を代表する通信手段である。

この恋の行方が怪しくなっていったのは先輩が高校を卒業し、地元の銀行に勤めはじめてからだ。彼女は先輩の二つした。

社会人と学生という立場の違いやすれ違い、自然と二人の間に溝ができはじめる。

2年後、彼女もまた卒業する頃、アメリカに留学したいと話しをされた。彼女の強い意思に先輩は折れ、その話しを許したのだ。この時別れ話になったかどうかは忘れてしまったすまない。いずれにしても彼女はアメリカに行ってしまったのだ。

その当たりから先輩は荒れはじめたらしい、手当たり次第遊んだと言っていた。女性からすると最低と思うかもしれないが、僕はそう受け取らなかった。彼女に対する思いが強いからこそ、寂しいからこそ、荒れに荒れたのだと思ったからだ。勿論手放しで誉めれるものじゃないし最低と言えば最低だろう。だからこそ男と女は割りきれないからこそ何故か想像できたし少し理解できたのだ。

そんななか彼女が日本に帰ってくるという話しを友達伝えで聞くことになる。先輩は嬉しくて仕方なかったらしい。そして会うことに。

ファミレスで待ち合わせ、入ってきた彼女が以前別れた時より大人になって綺麗になっていたとは聞いていないが先輩の目を見れば想像できた。

先輩は彼女がアメリカに行っている頃手紙を書いていた。ただ先輩は英語が苦手でエアメールの書き方もよくわからなく出せなかったと頭をかきながら言う。本当かどうかはわからないが、他に出せない何かもあったかもしれない。その手紙を胸ポケットに忍ばせてファミレスでの再会。

先輩は面と向かって渡すのは恥ずかしいからちょっと読んでてと言い手紙を渡してトイレに行った。

戻ってくると号泣してる彼女。

手紙の内容まではさすがに教えてくれなかったが、素直な想いを書いていたらしい。

二人はまたまたまたまたよりを戻すことになるのだが、何年かすると彼女は英語を使った仕事がしたいと米軍基地がある横浜に行くことになる。これが決定的な別れとなった。

その後先輩は同じ職場の人と結婚し子供にも恵まれこのカラオケボックスにいた頃は3人の子供と賑やかな家庭を築いていた。

しかしだ、先輩と僕がまだカーディーラーで営業をしていたころ大型の展示会、地元では有名なアリーナでよくしてたのだが、その会場に!なんと彼女が友達の付き添いで来ていたのだ!先輩は目を疑ったらしいが間違いなく彼女。

すぐにその彼女の友達が探す車の商談になり無事成約にこぎつけたのだが。本題は"彼女"だ!

20年もの時間が二人にあった。お互い歳をとっていた。ただ一気に時間が巻き戻る感覚があったことだろう。二人は携帯番号を交換し帰ることに。

先輩も彼女も言いたいこと聞きたいことが山ほどありどこから手をつけていいかわからなかったらしい。

その奇跡の再会からメールで会話をしていたのだという。先輩はどうしても会って話しをしたかった。メールで聞いた話しだと彼女は離婚したらしい。元旦那の暴力が原因で。

しかし彼女は仕事でまた東京に帰ると、先輩は帰りの日に会う約束をとりつけた。

待ち合わせ場所に早くから待つ先輩、しかし彼女は来なかった。ケータイに連絡すると着信拒否、メールも返信がなかった。

確実にお互いの想いは残っていたし二人ともお互いのことを忘れたことはなかったと思う、お互い別の人と結婚していても。

だからこそ彼女は来なかったのかもしれない会ってしまうと自分の気持ちを抑えこむことができないのではないか?相手には奥様も子供もいる。ものすごく怖かったかもしれない。

ただ先輩が最後に僕に話してくれたのは「何が辛いって今の奥さんと家庭になんの不満もないのが辛かった」と言っていた。

この話しの後僕はカラオケを入れた。

HYで366日聞いて下さい↓

https://youtu.be/Bf_TKs_Xxrw